新たな課題へ向けて



新たな課題へ向けて

『朝霞』に関する研究が私の次の新たな課題。

ここで言う『朝霞』とは、文革期に出版されていた『朝霞叢書』という一連の小説集(全12冊)と『朝霞』という雑誌の総称のこと。現在の評価では、四人組の陰謀文芸(彼らの権力闘争の道具となった文芸)の代表とされている。文革期文学を語るにはこの『朝霞』を何とかしないといけないが、まともな研究がほとんどなされていないのが現状。
 『朝霞』については、最初修士論文にするつもりで、2年生の夏までこのことをやっていたのだけど、秋になって方向転換して別のことをテーマに。博士課程になってまたやろうと挑戦したが、再び挫折してまた別のことを…。今回は三度目の正直といきたいところだが、先行きはきわめて曖昧。

 『朝霞』研究の難しいところは、これが73年以降に発表された文学であること。文革開始直後の文学だったら、それなりに視点が見つけやすいが(例えば、紅衛兵詩歌など)、73年というのは、実質的にはすでに文革は終了していて、燃えかすのような状態になっていたから。文革肯定派と否定派がいて、『朝霞』は肯定派の御用文学。「文革が時宜にかなったものであることを描き出すのがすべての文芸活動家の任務である」なんてことが言われる、そのような時期。だから基本的には四人組の(正確には張春橋の)政治的道具として想定されていたことは確か。でも実際の作品を読んでみると、そんなにいかがわしい文学ではなく、きわめてまじめというか、けなげというか、とにかく作品を書いた人たちはとても真剣に書いたことも明白なわけで、このへんが難しい。

実際の作品をどのような視点から分析するかについては、まだよく決めていないので、当分は『朝霞』に関する書誌的な情報、73年の社会、政治状況とか、『朝霞』を出版していた上海市委員会の組織とか、実際にどんな人が作品を書いていたのか、といった外堀をまず埋めるつもり。それから、文革中、どのようなものとして宣伝されていたのか、また文革後その評価がどのように変わったのかもすべて調べないといけない。

できればこの外堀だけでまず論文を1本書きたいのだけど、資料の絶対量が少ないはずなので、無理かもしれない。かといって、作品分析と一緒にはできないので、やはりここはひとつ、うだうだと枚数を稼いで学内の『紀要』に載っけてもらうべきだろう。外堀に関しては調べればわかることなので、できるだけはやく、目標としてはどんなに遅くとも4月までには完成させたい。

[ 論文の書き方、論文テーマ選び]
2004年02月03日 05:45  投稿者 goukou : トラバ休止中(スパムひどいため) | コメント (0) |編集

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Date: 2005.09.22

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